「中華人民共和国旅游法」は10月1日から実施される新たな法律です。その影響で、中国から海外へのツアー商品価格が高騰しています。
中国側の情報によると、例えば一般的な旅行代理店である浙江中旅の場合、一週間の訪日ツアー商品の9月価格は5299元ですが、10月に旅行法が施行された後の同ツアー価格は10599元と、倍以上になっているようです。
激安買物ツアー・オプションツアーを封じ込めたため、元々旅行社の利益になるキックバックなどグレーな部分がツアー価格に反映されたわけです。
第35条 旅行社は不合理な低価格で旅行活動を企画し旅行者を騙してはならない。また買い物やオプショナルツアーによるキックバックで不正な利益を得てはならない。
旅行社はツアーを企画し旅行者に対応するにあたって、買物する場所を指定したり、オプショナルツアーを日程に組み込んではならない。ただし旅行社と旅行者が協議の末一致した場合、あるいは旅行者が要求しなおかつその他の旅行者の日程に影響しない場合はのぞく。
前二者の規定に違反した場合、旅行終了後30日以内に限り、旅行者は旅行代金及び先払い金、さらにはオプショナルツアーの費用の返還を要求する権利がある。
短期的にツアー客が減少するかもしれませんが、長い目で見ると、旅行市場をレールに戻す良い取り組みです。しかし中国の法律・規定はいつもザル化する傾向があります。「上に政策あり、下に対策あり」。それだけが心配です。