ウェブサイトで取引を獲得するコツは「いかにユーザーに信頼してもらうか」ということです。今回は「信頼されるウェブの作り方」をテーマに、日中両方の施策を考察してみたいです。
■1. お客様の声を記載する
自分で自分のことを「素晴らしい、優秀だ、信頼できる」とPRしても初めてホームページに訪れた見込み顧客は信頼してくれません。自己PRよりもお客様があなたのことを褒めてくれている文章を記載して見込顧客に信頼してもらいましょう。
■2. 推薦文を記載する
政治家や芸能人、医師や大学教授、経営者など権威のある人、もしくは同業者から推薦してもらう。
■3. クチコミサイト、ランキングサイトで上位になる
自分でPRするよりも、クチコミで評価される方が信頼されます。既存顧客にお願いしてでもクチコミサイトにレビューを書いてもらいましょう。
■4. 有名人との対談インタビューの模様を掲載するまたはツーショット写真を掲載する
知り合いに有名人がいればお願いしてみましょう。お金を払えば芸能人との対談をセッティングしてくれる会社もあります。
■5. 出版する
お金を出して本を作成する自費出版や出版社からの依頼や企画を持ち込んでの商業出版の方法があります。一部費用を負担する協力出版という方法もあります。印税をもらえる商業出版がベストだというのは言うまでもありません。
■6. 雑誌や新聞に掲載してもらう
プレスリリースを雑誌社や新聞社にして、記事に取り上げてもらいます。
■7. 資格や協会の認定
他からのお墨付きの資格証や認定証を掲載します。
上記は日本側でよく採用される手段ですが、では中国側はどうでしょう?上記の方法は一定の範囲内で通用しますが、しかし、中国側の独特な事情もあります。
1. ICP登録&ライセンス
ICPとは「Internet Content Provider」の略語で、中国政府が情報統制のために2005年2月8日から実施しているサイト審査制度です。中国国内で公開している非営利のウェブサイトは、ICP登録がない場合、罰せられます。また、オンラインショップなどの営利サイトを運営する場合は、ICPライセンスが必要となります。
上記制度の実施によって、中国国内のサイトはほぼICPを持っています。通常ICP登録及びICPライセンスをサイトに表示する義務・規定こそありませんが、ICPに関して、不備或いは不実の掲載があるサイトはユーザーに警戒されるので、フッターのところに掲載することをお薦めします。
2. CNNICの「サイト認証マーク」
中国インターネット情報センター(cnnic)は1997年6月3日に設立された非営利の中国インターネット関連のサービス機関で、業務上では直接中国情報産業部の指導を受け、行政上では中国科学院の指導を受ける国家規模のインターネット情報センターです。
2011年6月9日、CNNICは「可信网站」という企業サイト信用認証サービスをはじめました。認証された企業ウェブサイトはCNNICの企業DBから関連情報が調べられます。(申請費用15000元、審査あり)単なるビジネスにも見えますが、しかし、基本的に信頼が欠けている中国社会では、こういうのも悪くないかもしれません。CNNICの認証システム
3. ネット警察マーク
中国サイトをよく訪問される方はすでに気付いていると思いますが、中国サイト、特にECサイトのフッターのところに、可愛い警察のバナーが配置されています。これは中国ネット警察マークです。基本的に信頼を勝ち得るため、自主的に貼ることも可能ですが、中国現地ネット警察から、バナー掲載の要請が来る場合もあります。通常ネット警察マークのリンク先はサーバー所在地のネット警察ウェブサイトです。(杭州ネット警察HP交番上に置いてあるIEマークが気になります。)
4. 連絡先&400・800番の無料電話
中国にも400番と800番の無料電話サービスがあります。携帯と固定両方対応しています。またサイト上でより詳しい住所を掲載したほうが得策です。中国はメールお問い合わせよりは、電話と面会が好まれるので、無料電話と詳細住所を掲載されると、信頼に繋がります。
中国ユーザーに信頼性をアピールする方法をいくつか説明しましたが、日本で通用する方法を中国に適用される際に、中国の法律&慣習も十分ご注意ください。