「UNIQLO」 VS 「VANCL」

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先日ユニクロはオフィシャルサイトで中国ネット通販事業に進出することを表明しました。

ユニクロは、中国の電子商取引企業グループ最大手「アリババ:Alibaba」の中核をなすショッピングサイト「タオバオ:TAOBAO」とのパートナーシップにより、中国におけるネット通販事業をスタートいたしました。

中国現地のTAOBAOとの提携もあって、いったいユニクロ中国語サイトはどのようなものか、また中国現地既存業者、競争相手の「vancl」と比べて、どういったところが違うのか?ヘッダーという場所を限定して見ていきたいです。

UNIQLOオフィシャルサイト
VANCLオフィシャルサイト

横幅:
中国国内では19インチのモニターが主流になっています。今回UNIQLO中国が採用した幅は950PXのグリッドシステムデザインに向いた仕様です。 レイアウト汎用性や更新のしやすさなどはVANCLより良いです。VANCLの幅は998PXです。

ロゴマーク:
ウェブユーザーはサイト閲覧時に、文字をじっくり読んでいるわけでなく、「流し読」んでいます。そんな短い時間内で、常用英語ではない「UNIQLO」を覚えてくれるユーザーがどれぐらいいるのかは疑問です。せっかく「优衣库」という中国語名がありますから、使いましょう。VANCLみたいに横に中国名を配置するのは一般的です。

UNIQLO

ナビゲーション:
MEN、WOMEN、KID?ターゲットは欧米の人ではありません。欧米の有名なユーザビリティの本にも『Don’t Make Me Think』とあります。例え英語がわかるとしても、母語のほうが理解が早いです。VANCLみたいに中国語メニューを作ったほうがいいでしょう。また、Homeのメニューはいったいどこに消えたのか?謎です。日本語版にはあるのに、中国の人にはHOMEメニューが必要ないとも思っているのでしょうか?

UNIQLO

ショッピングカート機能
カートの表示機能ですが、VANCLは直感的なので、わかりやすいです。Ajaxの運用がうまいです。UNIQLOはボタンをクリックしないと詳細情報が得られないのが不便です。ただ、Taobaoと提携していることによるシステム上の理由かもしれません。しかし、TaobaoのUEDチームは中国国内インタフェースデザインの分野で屈指の専門家集団です。せっかくTaobaoと提携しているので、Taobaoのスタッフにも見てもらったほうがよいのではないでしょうか。

UNIQLO

ユーザー登録について:
UNIQLOサイトの右上のナビゲーションに「登録」のボタンがありますが、中国語では「登録」は「ログイン」の意味です。クリックしてみたら、なるほど、Taobaoの会員ログイン画面に直接飛ばしています。しかし通常の流れ的には、「ログイン」の手前の作業「新規登録」が必要になります。つまりここではいきなりTaobaoの会員になる必要が出てきています。説明もなくTaobaoに直接飛ばすのはあまり良くないと思います。
UNIQLO

プロモーション&販売方式 :

UNIQLOはニュースレターを配信しているようです、VANCLはアフィリエイトを独自に行っています。どちらがいいとは言いにくいですが、中国ネットショッピングユーザーの情報入手ルート統計によると、Eメールは3.0%、口コミ情報&SNSは10%です。効率的には後者のほうがいいでしょう。またVANCLはネット販売のほかに電話での通販もやっていますが、中国ユーザーのITリテラシーを考えれば、むしろ電話通販のターゲットが多いようです。ネットでいろいろやり取りするのは面倒くさい場合もあります。とくに家事が忙しい主婦にとっては、電話のほうが都合がいいかもしれません。

UNIQLO

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